村上悠です。
自宅、賃貸物件の平屋ガレージハウスを建てるなど、家づくり経験があります。
さらに、経営する複数の賃貸物件のリフォームを何度も行ったことがあります。
その経験をベースに記事を書こうと思います。
私も、家を新築する際に、ハウスメーカーにすべきが、それとも工務店にすべきが、その違いがよくわからず悩みましたが、あなたも同じでは?
どっちがいいのか、選ぶ基準としてハウスメーカーと工務店、両者の違いを知りたいのでは?
本記事は、私の2回の家づくり体験に基づき、私の選び方を、さらにハウスメーカーと工務店の違いについて解説します。
ハウスメーカーと工務店のどちらを選ぶべきか、明確な理由で100%納得して進めたい方は、ぜひ本記事をお読みいただければと思います。
ハウスメーカーの選び方と工務店の選び方の根本的な違いとは?
ハウスメーカーと工務店の選び方の違いをよく理解することは重要。依頼先の選定で失敗しないよう、ぜひお読みください。
自分の思い描く理想の家を建てたい方は、ぜひお読みください。
理想の家を建てるために、まずやるべき2つの事を、まとめてみました。私の経験とそこで得た教訓もご紹介します!
まず、現在住んでいる2階家の自宅を、ハウスメーカーの三井ホームで建てました。
当初からハウスメーカーで建てたいと考え、かなりの数のハウスメーカーを比較検討した結果、三井ホームにお願いをしました。
上の画像は、三井ホームとやりとりした書類の一部です。
そして、こちらは、賃貸物件で平屋のガレージハウスで、一部を自分でも多拠点居住の一つとして週末を中心に使っています。
一部、自分でも使うということで、単純な利益追求型の賃貸物件とは少し異なり、間取り、デザイン、部材、外構も含め、かなりこだわりました。
当然、賃貸物件なので、少しでも利回りをよくするために、初期費用を抑えたい、一方で、自分でも使うので、多少、費用はかかっても、より快適にしたい。
こんな相矛盾する方針で建てたのが、この平屋のガレージハウスです。
この平屋のガレージハウスは、地元の工務店で建て、現在は満室状況です。
自宅をハウスメーカーで、賃貸物件の平屋のガレージハウスを地元の工務店で、両者を使い分けて建てた理由は明確です。
自宅について:
多少坪単価、値段が高くても、信頼性がより高く、アフターフォロー、保証がしっかりしているので、ハウスメーカーを選びました。
工務店は、地元密着限定型で、ハウスメーカーに比べると規模はかなり小さくなり、どうしても経営の安定性で不安です。
それに対し、全国規模で展開しているハウスメーカーは、規模が大きく、経営が安定しており、さらに、保証面、アフターフォローもしっかりしています。
自宅は建てた後、そこに長い間、場合によっては死ぬまで、そこに住み続けることになります。
家の快適性を維持し続けるには、何か不都合があれば、適切にサポートしてもらう必要があります。
家を建てた後のことを考えると、安定しているハウスメーカーがいいわけです。
要するに、自宅をハウスメーカーで建てたのは、信頼性、アフターフォロー、保証の充実を最優先した結果です。
平屋のガレージハウス(賃貸)について:
工務店を選んだ理由は、主に2つです。
■ 1つ目の理由は、これは賃貸物件なので、できる限り初期費用を安くしたいということで、坪単価の安い工務店を選びました。
■ 2つ目の理由は、平屋のガレージハウスという少々変わった間取りでも、積極的かつ柔軟に対応してもらえるということで、工務店を選択しました。
要するに、坪単価が安いという費用面と、間取りプランの柔軟性を最優先した結果です。
さらに、詳細に解説します。
ハウスメーカーと工務店の違いを、わかりやすくまとめると、以下の通りです。
私が重視する比較項目については黄色のマーカーを付しておきます。
比較項目 | ハウスメーカー | 工務店 |
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会社の規模
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全国又は広い地域で営業しており、経営規模も大きく安定しており信頼性が高い。
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地元密着型で、施工エリアも限定的で、経営規模は小さい。
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アフターメンテナンス・保証
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定期点検や無料修理等、アフターメンテナンス・保証は、会社で細かく決まっており、確実に受けることが期待できる。
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アフターメンテナンス、保証については、各工務店により、どこまで対応してもらえるのか、内容も含め異なる。
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プランの自由度・柔軟性
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工務店に比べると自由度・柔軟性は低い。
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希望する間取り、設備、内装材等、できる限り対応してもらえる。自由度、柔軟性は高い。
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施工の品質・性能
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多くの建築部材は工場で生産されるため、品質・性能面は安定している。
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各工務店の事情(腕のいい職人がいるか等)により大きく異なる。
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工期
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建築部材が工場生産であり、仕様が規格化されているので、工務店に比べると工期は短い。
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ハウスメーカーに比べると工期は、どうしても長くなる。
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坪単価・値段
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莫大な広告宣伝等(テレビのCM、モデルハウス、豪華で奇麗なパンフレット等)の費用もかかり、坪単価、値段は、工務店に比べると高い。
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坪単価、値段は安く、コストパフォーマンスは高い。
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ここで1点注意点があります。
ハウスメーカーと工務店の違いの比較表ですが、よりわかりやすくするために、簡潔にまとめました。
ハウスメーカーだから絶対に大丈夫とか、工務店だから危ないということではありません。
いくら経営規模が大きくても、倒産するリスクはありますし、経営規模が小さくても、堅実経営で、これからもずっと安定した経営が行われるかもしれません。
実際、腕のいい職人が多数かかえ、地元密着で経営基盤が盤石な工務店は多数あります。
あなたが依頼されるハウスメーカー、工務店ごとに、精査し、決める必要があります。
こちらの比較表は、あくまでも参考情報です。
ハウスメーカーと工務店の違いについて、ご理解いただけたと思います。
より理解を深めていただくために、さらに、2点追加で解説したいと思います。
■ハウスメーカ-と工務店の家づくりの割合からわかることとは?
■間取りプランの自由度・柔軟性に、どれくらい違いがあるのか?
ここでハウスメーカーと工務店の違いについて、誤解されないよう、両者の家づくりの全体、年間の施工戸数の割合について解説します。
まず、こちらの画像をご覧ください。
国土交通省の住宅関連経済データの1つの資料です。
この資料には、住宅の年間施工戸数(木造住宅の在来工法を取り入れた注文住宅)におけるハウスメーカーと工務店の割合に関するデータが紹介されています。
そのデータによると、中小の工務店により施工戸数が、53.3%もあり、過半数を超えていることがわかります。
ご参考までに・・
国土交通省の「平成30年度の住宅関連経済データ」
実は、さらに多くの割合、7割近くが、工務店により施工されているというデータもあります。
なぜ、ここまで工務店の割合が大きいのか?その理由をお話します。
それは住宅産業の構造によるものです。
つまり、大手ハウスメーカーの多くは、単なる受注会社で、実際の建築は、地域の地元の工務店に外注するというのが一般的な流れです。
(そもそも、大手ハウスメーカーでは、自社内に工務スタッフがいないのが普通です。)
実は日本の住宅業界は、各地の地元密着型工務店によって支えられていたと言っても過言ではありません。
ここまでお話すると、ハウスメーカーに依頼をしても、結局、工務店が建てるのであれば、ハウスメーカーを選ぶメリットはなく、直接、工務店に依頼すればいいと。
そんな意見がありそうですが、これは大きな誤解です。
ハウスメーカーに依頼をすれば、それは、あくまでもハウスメーカーとの契約であり、外注先の工務店は一切関係ありません。
仮に工務店に何か不都合があったとしても、全て、ハウスメーカーが責任をもって対処してくれます。
ハウスメーカーの信頼性や、アフターメンテナンス、保証面は、全て担保されてます。
また、建築部材の多くは工場で生産され、その建築も、自社のマニュアルに準拠して行われますので、品質、性能面でも全く問題ありません。
先程、解説した、ハウスメーカーと工務店の違いの表の記載の通りです。
こちらは、先程もご紹介した賃貸物件の平屋のガレージハウスです。
この建物は、ガレージハウスということで、かなり普通の家とは異なります。
誰もが建てるという一般的な家ではありません。
ハウスメーカーにも、インナーガレージの間取りの商品はあっても、ガレージハウスの商品は扱っていません。
(普通の住宅のように、ガレージハウスの需要がないので、当然です)
私は、このガレージハウスを建てる際に、試しに、ハウスメーカーにも相談してみました。
結果は、どこのハウスメーカーも対応には消極的で、中には、明確に断ってくるところもありました。
面白いのは、インナーガレージ付きの家をすすめてくるところもありました。
ハウスメーカーは、自由に間取りをつくることができる自由設計の商品、いわゆる注文住宅を扱っています。
しかし、自由設計といっても、間取りは一定のパターン(いわゆる規格の間取り)に変更を加えていくやり方です。
キッチン、トイレ、風呂等の設備や内装材、外壁材も、標準仕様の中から選ぶのが普通です。
当然、規格の間取りに、ガレージハウスはないので、結果、ハウスメーカーでは対応できないということです。
仮に、自由設計という言葉の意味通り、間取り、設備、内装材、外壁材・・何でも自由にできるとした場合、保証、メンテナンスを充分に行うことは、まず無理です。
規格の間取り、標準仕様の設備、部材だから、ハウスメーカーもここまで手厚く、アフターメンテナンスも保証もできるわけです。
これが工務店であれば、全く問題ありません。
かなり無茶な間取りや、こだわりの部材や、オリジナルのキッチン設備の作成まで、できる限り対応してもらえます。
このように、ハウスメーカーと工務店では、間取りなどに対する柔軟性、自由度の面は、大きく異なります。
以上、ハウスメーカーと工務店の違いを、私の実体験をもとにご紹介しました。
あなたの家づくりは、どちらを選びますか?
最後に、これから新築をお考えの方に、進め方のアドバイスです。
まず、家づくりにおいて、あなたは、何を最も重視しますか?
よく考えてみてください。
その結果、ハウスメーカー、工務店のどちらかに決めたとします。
そこで、ぜひおすすめしたいのが、仮にハウスメーカーに決めた方は、工務店にも、その逆のケースも同じです。
ぜひ、ハウスメーカー、工務店の両者に相談をしてみてください。
これまでお話した通り、両者は大きく異なり、当然、間取りプランも大きく異なるはずです。
ハウスメーカーに依頼される方も、自由度、柔軟度の高い工務店には、ぜひ、相談したいものです。
逆に工務店で行かれる方は、堅実なハウスメーカーの間取りプランが参考になるはずです。
あなたの希望する間取りプランを、両方に作成してもらうのです。
おそらく、あなたの家づくりにとって、とても役に立つ有益な情報を得ることがでるはずです。
こちらは、両者に間取りプラン等を、簡単に依頼できます。
まずは、どんなサービスなのか、詳細をご覧になってみてください。
ハウスメーカーに関しては、モデルハウス、カタログ、ホームページ・・膨大な情報発信を行っているので、その情報で、なんとなくイメージがわくと思います。
このハウスメーカーは自分の好みに合うか否かとか、ざっくりは、わかると思います。
しかし、工務店の場合は、モデルハウスやカタログがなかったり、ホームページもあまり期待できません。
あまりにも工務店に関する情報量が少な過ぎて、ほとんど判断ができないはずです。
そこで、おすすめなのが、口コミ、評判をネットで探す方法です。
もともと、地元密着型の工務店なので、口コミで経営しているようなところが多いので、口コミ、評判のチェックは、工務店を知るにはいい方法です。
ぜひ、その工務店で家を建てた方の口コミ、評判をネットで探すとか、できれば、直接、話を聞くといいです。
あと、工務店が主催する現地見学会に参加するのもいいです。
しかし、そうは言っても、やはり工務店に関する情報量が少な過ぎ、何をどう判断していいのか、わからいないというのが正直なところです。
そんな時に、確実かつ信頼できる施工会社を紹介してくれる、このサービスは、かなり使えます。
以上です。
長くなりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
著者情報:
村上悠
レリッシュプラン株式会社:代表
自宅を三井ホームで建て、さらに賃貸物件の平屋ガレージハウスを建てる等、新築の家づくり経験があります。
さらに、複数の賃貸物件についても、空室対策として何度もリフォームを行ったことがあります。
そういった家づくり、リフォーム経験で得た気付き、知識等を、記事にしていきたいと思います。
家づくり、リフォーム等に役立つであろうと、資格も取得しました。
賃貸業など不動産ビジネスに役立つであろうと、宅地建物取引士に2008年に合格。
また、家づくり、リフォームに色彩は重要ということで、2級カラーコーディネーター(商工会議所)の資格を2019年に取得。
さらに、以前サラリーマン時代に、国内旅行業務取扱管理者の資格も2016年に取得。