ビルトインガレージが狭い平屋には向かない4つの理由とは?

村上悠です。
私は、実際に、平屋のガレージハウスを建てた経験があります。
この平屋は好きで、自分でも、かなり研究をしました。
平屋家づくりの経験、さらには自分で研究したことをベースに記事を書こうと思います。
今回は、ビルトインガレージが狭い平屋には向いていない4つの理由について解説します。
インナーガレージ(ビルトインガレージと同じ意味)を平屋に導入する話は、次の記事で解説をしました。
記事では、平屋は構造上の理由から、インナーガレージを、設けやすいと解説しました。
要するに、内容をまとめると、次の通りです。
■広いインナーガレージを設けることで、建物自体が、構造的に弱くなるリスクがある。
■ただ、平屋は2階がない分、その重量を考慮する必要がなく、構造的に強い。
■そのような平屋に、インナーガレージを設けても、建物の構造が弱くなることはないので、向いている。
だからと言って、どんな平屋でも、このビルトインガレージを設けることが可能なのかと言うと、そうとも限りません。
実は、ビルトインガレージの特性上、床面積の狭い平屋への導入は、向いていません。
本記事では、なぜ、狭い平屋では、ビルトインガレージが向いていないのか、その理由を、具体的な間取りも含め解説したいと思います。
平屋に、憧れのビルトインガレージを導入したいと、希望される方には、ぜひ、本記事をお読みいただければと思います。
念のための確認です。
「ビルトインガレージ」と「インナーガレージ」は、両方同じ意味です。
ともに、建物の中に車やバイク等を駐車できるスペースを確保した住宅という意味です。
■見積もり依頼と間取りの作成を、ハウスメーカー、工務店に一括依頼できます。
■住宅展示場にも行かず、各社の担当と話も一切しないで、ご自宅で情報収集できます。
■気になる間取りプランを提案したところとだけ、話を進めればいいだけです。
■気に入らなければ、メールで断るだけです。(気まずい電話も不要)
■正式契約しなくても、いくら見積もり、間取りプランをとっても全て無料なので、気軽に依頼をするといいです。
参考:
間取りの検討で、参考になりそうな記事をご紹介します。
狭い平屋にはビルトインガレージ向かない理由を間取りで解説!

早速、本題です。
なぜ、ビルトインガレージが、狭い平屋に向いていないのか、その理由について解説します。
その理由は、4つありますので、順々に説明します。
居住空間が狭くなる
1つ目の理由は、ビルトインガレージの広さの分、居住空間が狭くなるからです。
あなたは、ビルトインガレージに、どれくらいの広さが必要か、わかりますでしょうか?
実は、車1台分の駐車スペースで、何と、18u(幅が3m×奥行が6m)も必要です。
車2台分だと、36u(幅6m×奥行6m)です。
18uだと、約5.4坪(10.8畳)、36uだと、10.9坪(21.8畳)もの広さが、ビルトインガレージには必要です。
画像にすると、次のような感じです。
このように、ビルトインガレージには、かなりの広さが必要になります。
ちなみに、これより狭いビルトインガレージだと、使い勝手が、かなり悪くなります。
車の乗り降り、特に、大きな荷物の出し入れなどが難しくなりますし、そもそも駐車するのも難しくなります。
平屋にビルトインガレージを設けるということは、これだけの駐車スペースを、家の中に確保することです。
5.4坪〜10.9坪もの広いスペースを、本来、リビング・ダイニング等の、居住スペースに使えるのが、使えないということです。
やはり、かなり広さに余裕のある平屋に、ビルトインガレージは、向いているということです。
後程、平屋でビルトインガレージがある間取りをご紹介しますが、かなり大きいサイズの平屋です。
固定資産税が課税される
2つ目の理由は、ビルトインガレージに課税される固定資産税です。
これだけでは、よくわかりませんよね。
詳しく解説をしていきます。
あなたもご存知の通り、家屋部分には、固定資産税が課税されます。
その固定資産税の金額は、住宅全体の延床面積から算出され、ビルトインガレージの面積もその分、加算されます。
つまり、住宅の中のビルトインガレージにも、固定資産税が課税され、数千円〜数万円を、その分高く支払う必要があるということです。
しかし、その課税には、次のような例外があります。
■ビルトインガレージの面積が、住宅総面積の5分の1を超えると、ガレージの面積も延床面積に加えられ、固定資産税はその分高くなります。
■その逆に、ビルトインガレージの面積が、住宅総面積の5分の1以下になると、床面積から除外され、つまり、固定資産税が課税されません。
住宅全体の延床面積と比較し、ビルトインガレージの面積の割合に気を付ければ、固定資産税を支払う必要がないということになります。
つまり、延床面積のより広い平屋であれば、ビルトインガレージを設けても、固定資産税を免除される基準を満たすことが可能です。
しかし、逆に、狭い平屋だと、その基準を満たせず、ビルトインガレージにも課税されてしまいます。
少しでも固定資産税を安くしたいとお考えであれば、やはり、平屋は、ある程度広い必要があります。
ちなみに、固定資産税が免除される平屋の延床面積は、次の通りです。
1台分の駐車スペース | 2台分の駐車スペース | |
---|---|---|
固定資産税が免除される平屋の延べ床面積 | 90u(約27.2坪) | 180u(54.5坪) |
以上が2つ目の理由ですが・・
おわかりいただけましたでしょうか?
なお、この固定資産税ですが、3方向が壁で囲まれているビルトインガレージは、課税されます。
しかし、ビルトインガレージの一部を開放されていると、固定資産税の対象にならない場合があります。
例えば、次の間取りのような平屋のビルトインガレージだと、固定資産税は課税されません。
なぜ、課税されないか、わかりますか?
そうです。
ビルトインガレージが、2方向にのみ壁があるからです。
3方向に壁がないために、この間取りのビルトインガレージには、固定資産税が課税されません。
固定資産税については、各市区町村により、微妙に運用が異なります。
間取りプランのタイミングで、ぜひ、事前に、お問合せをするようにお願いします。
事前の調査不足が原因で、無駄な固定資産税を払うことになったと、ビルトインガレージで後悔されるケースが多いので、ご注意ください。
ビルトインガレージの動線が悪くなる
3つ目の理由は、ビルトインガレージが狭いと、動線が悪くなり、使い勝手が悪いくなるということです。
ここも、これだけの説明では、何が何だかよくわからないと思います。
詳細に解説していきます
先程もお話した通り、ビルトインガレージの使い勝手を考慮すると、やはり、5.4坪〜10.9坪ものスペースが必要です。
ビルトインガレージは、単に、車を駐車できればいいという単純な話ではありません。
例えば、ビルトインガレージには、カー用品の収納場所が必要です。
このカー用品の収納場所が、ガレージ内にないと、ガレージとしての使い勝手が、著しく悪化します。
最低限、必要なカー用品を収納できるスペースは、ビルトインガレージ内に確保したところです。
また、車の乗り降りをスムーズに行ったり、車の洗車等、多少のメンテを行えるスペースも必要です。
さらに、ビルトインガレージの使い勝手で、私は、ここが一番重要だと思うポイントがあります。
それは、ビルトインガレージから家の中に入る動線です。
ビルトインガレージから、直接、家の内部に入れる動線が重要で、そのための直結しているドア等の出入り口を設けることが重要です。
この動線が悪いと、かなりガレージの使い勝手が悪くなります。
ビルトインガレージと家の中とを直結する出入り口がないと、かなり不便です。
例えば、買物から帰ってきて、荷物を家の中に運ぶのをイメージしてみてください。
家の中に直接入れないとなると、いちいちビルトインガレージの外に出て、玄関から入る必要があります。
重い荷物を持って移動する距離が長くなりますし、雨の日は濡れてしまいます。
ビルトインガレージから、直接、家の内部に入れる動線が悪いと、かなりストレスが感じるはずです。
ここで具体的な間取りをご覧ください。
ビルトインガレージから、家に直結しているドアから行けば、最短距離で、家に入れますし、当然、雨にも濡れません。
以上のように、ビルトインガレージは、単に車を駐車スペースを確保するだけではだめです。
必要な収納を設けたり、最低限の車のメンテを行えたり、車の乗り降りがスムーズに行えたり、さらには、家の中への動線を良くし、ビルトインガレージの動線と良くする必要があります。
そのためには、ビルトインガレージは、ある程度の広さは必要であり、やはり、狭い平屋には、向いていません。
暮らしの快適性が損なわれる
4つ目の理由は、狭い平屋に、ビルトインガレージを無理やり設けると、本来の居住空間での暮らしの快適性が損なわれる可能性があるためです。
具体的に解説していきます。
ビルトインガレージは、使う際に、音が発生します。
例えば、車の出し入れの際に、シャッターの開閉の音が発生しますし、エンジンの音も発生します。
ビルトインガレージは、同じ建物内にあるため、その音が、居住空間にいる人にとって、騒音となり可能性があります。
家族が起きている時間帯であれば、まだ大丈夫だと思うのですが、早朝や深夜などの場合は、かなりの騒音になります。
おそらく寝室に寝ていても、シャッターの開閉の音や、エンジンの音で、目が覚めてしまう方も多いと思います。
暮らしの快適性が、ビルトインガレージによって、損なわることになります。
こういった問題を回避するには、間取りプランの段階で、家族の生活スタイルも考慮し、間取りを考えることが重要です。
できる限り、寝室や子供部屋等の個室を、ビルトインガレージから遠く配置するとかが必要です。
ビルトインガレージを設計する際には、寝室とできる限り距離を置くように間取りプランを検討してみてください。
ただ、中には、寝室で寝ながら、愛車を眺めたいという方もいると思いますので、何を優先するのか、よく家族で協議することが大切です。
次のビルトインガレージのある平屋の間取りをご覧ください。
こちらの間取りでは、主寝室も、個室も、和室も、ビルトインガレージから離れた場所にあります。
特に、主寝室は、ガレージから一番離れた場所にありますので、これであれば、まず、車のエンジン音や、シャッターの開閉音が騒音になることはありません。
ビルトインガレージがあっても、居住空間の快適生は、充分に保たれています。
以上のように、ビルトインガレージを導入しても、居住空間の快適性を保つためには、ある程度の広さが必要になります。
狭い平屋だと、どうしても、寝室とビルトインガレージは近い場所に配置せざるを得なくなり、居住空間の快適性が損なわれるリスクが高くなります。
こういった理由から、狭い平屋には、ビルトインガレージは向いていないということです。
まとめ

以上が、狭い平屋には、ビルトインガレージが向いていない理由です。
4つの理由ですが、よくご理解いただけたでしょうか?
それでは、最後にまとめです。
ビルトインガレージは、夢そのものであり、ロマンであり、人生を豊かにしてくれます。
使い勝手がよく、快適なビルトインガレージがあれば、その平屋での暮らしは、おそらく何十倍も楽しいものになると思います。
本記事で解説した次の4事項に注意をしながら、ぜひ、あなたの建てる平屋にふさわしい、ビルトインガレージをつくってください。
ちなみに、このビルトインガレージは、建物完成後に外構工事としてつくる方法もあります。
ただ、そのための費用は、建物と一体でつくるビルトインガレージに比べ、かなり高額になってしまいます。
あなたが、ビルトインガレージを希望されるのであれば、ぜひ、本記事を参考に、最初から建物と一体でつくる方がおすすめです。
ビルトインガレージを、確実に成功させる方法について
ビルトインガレージは、かなり特殊なものです。
どこの住宅会社でも、対応可能ということでは全くありません。
ビルトインガレージの建設実績が豊富で、スキルが高く、あなたの希望、夢をかなえてくれるプランを提案できる、信頼できる住宅会社に依頼することが重要です。
さらに、相場からみてリーズナブルで妥当な金額で、発注することも大切です。
そのためには、ぜひ、複数の住宅会社から間取りプランの提案と、相見積もりをとる必要があります。
つきましては、以下のサービスを活用されてはいかがでしょうか。
私も、何度か利用したことがありますが、かなり使えます。
まずは、サービスの内容を確認することからスタートしてみてください。

もし、あなたが、以下の4つの内一つでも該当するのであれば、ぜひ、続けてお読みください。。
- 平屋の家づくりを何からスタートしていいのか、よくわからない。
- 住宅展示場に行きたいが、その後の営業が面倒で、まだ行けてない。
- そもそも、どこの住宅展示場に行けば、平屋を見ることができるのか、よくわからない。
- 住宅展示場に行ってみたが、特に役に立ちそうな情報は得られなかった。
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あなたの理想の平屋を建てるために、まずは、こちらの平屋特化サービス(無料)を利用されては、いかがでしょうか。
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理想の平屋を建てるポイント→詳細
村上悠
レリッシュプラン株式会社:代表
自宅を三井ホームで建て、さらに賃貸物件の平屋ガレージハウスを建てる等、新築の家づくり経験があります。
さらに、複数の賃貸物件についても、空室対策として何度もリフォームを行ったことがあります。
そういった家づくり、リフォーム経験で得た気付き、知識等を、記事にしていきたいと思います。
家づくり、リフォーム等に役立つであろうと、資格も取得しました。
賃貸業など不動産ビジネスに役立つであろうと、宅地建物取引士に2008年に合格。
また、家づくり、リフォームに色彩は重要ということで、2級カラーコーディネーター(商工会議所)の資格を2019年に取得。
さらに、以前サラリーマン時代に、国内旅行業務取扱管理者の資格も2016年に取得。