村上悠です。
私は、実際に、賃貸の平屋のガレージハウスを建てた経験があり、平屋は好きで、自分でも、かなり研究をしました。
この経験に基づき記事を書こうと思います。
今回は、平屋にスキップフロアがおすすめな理由について、注意点も含め解説します。
今回は、平屋とスキップフロアについて解説します。
まず、スキップフロアが何か、あなたはご存知でしょうか?
スキップフロアとは・・
1つの空間に違う高さのフロアを設ける間取りのことで、部屋を壁ではなく段差で仕切ることが大きな特徴です。
スキップフロアは、空間をおしゃれに仕上げることができると人気があります。
このスキップフロアですが、平屋との相性がかなりいいです。
まず、間取りの観点で、平屋とスキップフロアは相性が抜群に良いです。
さらに、スキップフロアは、平屋の大きな魅力である開放感を活かしつつ、より多くのスペースを確保できます。
平屋の良さを損なうことなく、平屋のデメリットのスペース不足の問題を解消できるわけです。
本記事では、なぜ、平屋とスキップフロアは、相性がいいのか、その理由について、メリット・デメリットも含め様々な観点で解説します。
さらには、平屋にスキップフロアを導入する際の注意点も解説します。
平屋をお考えの方には、とても参考になる内容なので、ぜひ、最後までお読み頂ければと思います。
あなたの理想の平屋を建てるために、まずは、こちらの平屋特化サービス(無料)を利用されては、いかがでしょうか。
■見積もり依頼と間取りの作成を、ハウスメーカー、工務店に一括依頼できます。
■住宅展示場にも行かず、各社の担当と話も一切しないで、ご自宅で情報収集できます。
■気になる間取りプランを提案したところとだけ、話を進めればいいだけです。
■気に入らなければ、メールで断るだけです。(気まずい電話も不要)
■正式契約しなくても、いくら見積もり、間取りプランをとっても全て無料なので、気軽に依頼をするといいです。
関連記事:
よく「スキップフロア」と比較される「中二階」に関する平屋の記事をご紹介します。
まず、スキップフロアとロフトの違いについて解説したいと思います。
ここが曖昧だと話が進みませんので、しっかり理解するようにしてください。
よく「ロフト」は、「スキップフロア」と比較されますが、多くの方は、この2つの違いが曖昧です。
まずは、「スキップフロア」と「ロフト」の違いについてお話しておきます。
次の記事は、平屋の「ロフト」についての記事なので、ぜひ、こちらも参考にして頂ければと思います。
「スキップフロア」は、1つの空間に違う高さのフロアを設ける間取りのことで、部屋を壁ではなく段差で仕切っており、他の部屋とゆるく繋がっています。
一方「ロフト」は、他の部屋やスペースと繋がっていません。
また、「スキップフロア」には、天井高の制限がありませんので、居室としての利用も可能ですが、「ロフト」は、建築基準法で「天井高さ1.4メートル以下で下の床面積の半分以下でつくる床面積に含まれないスペース」と定められており、高さ制限があるため、居室として使うのが難しいです。
こういった違いをまとめると、次の比較表の通りです。
ステップフロア | ロフト |
---|---|
他の部屋とゆるく繋がった空間 | 他の部屋とは繋がっていない空間 |
建築基準法上高さ制限があり居室として使うのが難しい。 | 高さ制限はないので居室としても使える。 |
次に、平屋とスキップフロアの相性がいいことを、間取りの観点で解説します。
平屋にスキップフロアを導入するとどうなるのか?
あなたに、イメージをもってもらうために、まず、平屋にスキップフロアを設けた施工例を2つご紹介します。
この施工例は、まさに1階建ての平屋です。
平屋のLDKの大空間に、スキップフロアを設けることで、子供たちが縦横にかけめぐる魅力的な空間を作り出すことに成功しています。
子供達が、勉強をしたり、遊んだりする、多目的な空間のスキップフロアです。
LDKの高い天井を生かし、見事にスキップフロアを導入しています。
こちらの施工例も、外観から平屋であることが、おわかり頂けると思います。
1つの部屋であるリビングを、ステップフロアを設けることで、テレビをみる空間と、ソファでくつろぐ空間に、ゆるく仕切っています。
切妻屋根の天井高を生かし、見事に、LDKにスキップフロアを導入した施工例です。
平屋は、天井を高くし、吹き抜けを設け、大空間を作り出すことが簡単にできます。
ステップフロアは、1つの空間に違う高さのフロアを設け、縦の空間を活用するものです。
ご紹介した2つの平屋のように、天井が高い大空間のLDKがあれば、縦の空間を活用し、ステップフロアを設けることで、様々な魅力的な空間を作りだすことが可能です。
つまり、平屋とスキップフロアは、間取り的にも相性がいいことが、おわかり頂けたと思います。
次に、平屋にスキップフロアがおすすめな4つの理由について解説したいと思います。
ここは、スキップフロアを設けるメリットでもあります。
平屋にスキップフロアがおすすめな4つの理由、メリットについて、順々に解説していきます。
まず1つ目の理由(メリット)です。
平屋は、ワンフロア上で家族全員が生活するので、家族との距離が短く、常にお互いの気配を感じることができます。
家族のコミュニケーションが取りやすい、家族のつながりは、平屋の大きなメリットです。
スキップフロアは、部屋を壁ではなく、フロアの高低差、段差でゆるく空間を仕切ることができます。
完全な壁で空間を仕切るわけではないので、平屋のメリットである、家族のつながりを損ねることはありません。
例えば、お子様が小さい場合は、なるべく目の届く範囲にいて欲しいものです。
スキップフロアであれば、壁で仕切るわけではないので、家事をしながら、お子さんの様子を確認することが可能です。
子供も親も、お互いの気配を感じることができるので安心です。
家族のつながりを確保したまま、空間を、ゆるく、開放的に仕切ることができるスキップフロアは、平屋に向いています。
2つ目の理由(メリット)です。
平屋は、1階のみワンフロアだけなので、間取りによっては、シンプルで面白味のないものになりがちです。
しかし、フロアの高低差、段差でゆるく空間を仕切るスキップフロアを導入することで、そこに縦のデザイン性が増し、おしゃれにすることが可能です。
同じ床面積の部屋でも、高さがあることで、そこに開放感が生まれ、広々とした空間になります。
開放的でおしゃれ空間に仕上げられる大きなメリットのあるスキップフロアは、平屋に向いています。
天井を高くしたり、勾配屋根をそのまま見せたりと、縦方向に大きな空間をつくり、そこにスキップフロアを設けることで、より開放的で快適な空間の平屋に仕上げることができます。
3つ目の理由(メリット)です。
平屋は、1階のみのワンフロアーなので、どうしても、スペースに限りがあり、その確保が難しいです。
何度もお話していますが、スキップフロアは、フロアの高低差、段差を設けることで、ゆるく空間を仕切る、縦方向に空間をつくることができます。
廊下や壁ではなく、段差で部屋を仕切るので無駄なスペースが生まれにくい点も、スキップフロアの特徴です。
スキップフロアを導入することで、縦方向にも空間をつくることができ、平屋の限られた床面積を最大限に有効活用できます。
例えば、平屋のLDKの大空間に、スキップフロアでフロアに高低差を設け、フロア毎に、空間を仕切り、趣味や仕事を行えるパーソナルな空間を作り出すことができます。
平屋は、スキップフロアを導入することで、不足しがちなスペースの問題を解決することができ、ここはメリットです。
4つ目の理由(メリット)です。
平屋は、1階のみなので、スペースが不足しがちで、特に、収納面で足りないケースが多々あります。
スキップフロアは、高低差のあるフロアで空間を仕切るものなので、高くしたフロアの下にデッドスペースが生じることがあります。
この空間を、収納にすることが可能で、間取りを工夫することで、かなりの量の収納スペースを確保できます。
平屋に、スキップフロアを導入することで、不足しがちな収納面の問題を解決することができ、ここは大きなメリットです。
次に、平屋にスキップフロアを設けるデメリットについて解説したいと思います。
スキップフロアを設けるメリットだけでなく、デメリットもしっかり理解するようにしてください。
スキップフロアを設けるには、通常の平屋建築では必要としない階段や床等を設置する必要があります。
当然、その分の材料費や人件費がアップするので、建築費用も高くなります。
予算オーバーとならないよう、注意する必要があります。
スキップフロアを設けると、その分床面積も広くなり住宅全体の床面積も増えるので、、当然、その分の固定資産税が上乗せされ高くなります。
スキップフロアは仕切りやドアを設けないため、結果、空間がワンルームのように1つの大きな空間になります。
そのため、エアコン等で空間全体を適温に維持するための温度管理が、どうしても難しくなります。
特に暑い夏や寒い冬は、段差のあるスキップフロアを含む空間全体を温めたり、涼しくするには、空調が効くまでに時間もかかりますし、そのための大きな空調設備が必要になったりします。
その結果、当然ですが日々の光熱費は高くなる傾向が強いです。
スキップフロアは、高低差のあるフロアで空間を仕切る間取りなので、当然、階段の上り下りが必要になってきます。
足腰が弱くなる老後の暮らしでは、スキップフロアへの移動が負担になる可能性があります。
階段の上り下りが必要ないフラットな平屋とは、対極の間取りと言え、ここは大きなデメリットです。
そして、平屋にスキップフロアを導入する際の2つの注意点についてもお話したいと思います。
平屋にスキップフロアを導入する際の2つの注意点について解説します。
どちらも、先程解説した「スキップフロア」のデメリットを解消するためのもので、ここは重要です。
スキップフロアで、後悔しないための1つ目のポイントについてです。
スキップフロアには、フロアに段差があって、バリアフリーではないということです。
二階建ての階段ほどではありませんが、でも、スキップフロアの段差は、足腰の弱った高齢者には負担になります。
そのため、このスキップフロアを、毎日の生活に必要な空間にしないことが重要です。
例えば・・
お孫さんが来た時の遊ぶ場所とか、来客時の宿泊スペースとか、普段使わない物の収納しておくとか。
スキップフロアは、普段の生活では使わないスペースにしておくといいです。
毎日の暮らしに必要な間取りは、全てバリアフリーの平面にしておけば、スキップフロアがあっても、老後の暮らしは快適です。
スキップフロアで、後悔しないための2つ目のポイントについてです。
スキップフロアは、空間を壁ではなく、フロアの高低差、段差でゆるく仕切りますので、空間自体は、大きな1つの空間になります。
例えば、スキップフロアのあるLDKの場合だと、かなり空間が広いはずなので、全ての空間の冷暖房には多少時間がかかります。
完全に仕切られた個室ではないので、当然、冷暖房には時間がかかります。
そこで、重要になるのは・・
まず、冷暖房は、その広さに適したものを機器選ぶことです。
スキップフロアのある、天井の高い、大きな空間に適した機器を設置するようにしてください。
あとは、家全体を断熱性能の高いものにすることも重要です。
広い空間の冷暖房には時間はかかりますが、快適な室温に達してしまえば、後は、それを維持するだけです。
断熱性能の高い家であれば、冷暖房コストも、それ程高くならないはずです。
スキップフロアを導入する際には、適切な冷暖房機器の選定、さらには断熱性能の高い家にすることがポイントです。
それでは、スキップフロアのある平屋の間取りをご紹介します。
どれも素敵な平屋のお宅であり、スキップフロアをどう活用すべきかアイディアを、ぜひ、参考にして頂ければ幸いです。
間取り | 4LDK |
---|---|
延床面積 | 133.26m2(40.3坪) |
敷地面積 | 482.35m2(145.9坪) |
こちらの平屋の間取りには、10畳のリビングの一角に、家族で共有できるスキップフロアのスタディーコーナーがあります。
スタディーコーナーからリビングが見渡せ、家族の気配を感じながら、仕事や勉強ができます。
スキップフロアであるため、リビングとは適度な高低差があり、個室感覚の空間になっており、仕事や勉強に集中するには、最適な場所です。
リビングには、薪ストーブがあり、リビング空間と同じく、冬でも暖かく快適に過ごせます。
また、スキップフロアによって、空間に高低差がでるので、視線の抜けが生まれリビング全体に広がりを感じさせてくれます。
さらに、この平屋の間取りで特筆すべき点は、スキップフロアの下が広い収納になっており、いろいろなモノを収納できます。
空間を無駄なく利用できるスキップフロアは、平屋には、ぜひ導入したいアイテムです。
出典:田舎暮しの建築実例詳細
間取り | 4LDK |
---|---|
延床面積 | 131.37m2(39.7坪) |
敷地面積 | 389.88m2(117.9坪) |
こちらの平屋の間取りは、広い25.5畳もあるLDKの北側の一角にスキップフロアの書斎があります。
書斎へは、階段で少し上がるので、家族が集うLDK全体を見渡せます。
常に家族の気配を感じながら、書斎で作業ができます。
一方で、個室感覚の空間でもあるので、一人作業にも集中できる快適な空間です。
ここは書斎ですが、ちょうどキッチンからも良く見える場所にあり、子供たちの勉強場所にもよさそうです。
母親がキッチンで家事をしながら、子供たちが勉強する様子を見ることもできます。
こちらの間取りのスキップフロアも、下が収納になっており、かなり多くのモノを収納できます。
スキップフロアのある平屋の間取りを2つご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
どちらも、スキップフロアの良さを最大限活用した素敵なアイディアのある平屋です。
こういった間取りからも、スキップフロアが、平屋に向いていることが、おわかりいただけたと思います。
以上、平屋にスキップフロアがおすすめな理由を解説しました。
参考になりましたでしょうか?
それでは、最後にまとめです。
平屋をお考えの方には、ぜひ、積極的にスキップフロアの設置を、検討して頂きたいと思います。
その理由を、ここでおさらいしておきましょう。
このように、スキップフロアは、平屋の良さを、最大限活用できる素晴らしいアイテムです。
ぜひ、スキップフロアを検討してみてください。
ただ、その際には、スキップフロアを導入するデメリット、さらには前のパートで解説済みですが、次の2点についてもご注意ください。
以上で、スキップフロアに関する解説は終わりです。
ぜひ、本記事を参考にして、スキップフロアを上手に導入し、素敵な平屋を建ててください。
家づくりを成功させるために、できる限り多くの間取りプランを比較検討してみてください。
特に、スキップフロアは、アイディア次第で、何倍にも素敵な空間になります。
複数の間取りプランを比較し、よりあなたの暮らしに合った平屋に、そして、より完成度の高い間取りに、ブラシュアップしてください。
私の場合もそうですが、最低でも3社から、間取りプランをとるといいです。
その際には、相見積もりもとることも重要です。
相見積もりにより、相場に合ったリーズナブルな価格を知ることができ、結果、安く発注することが可能です。
実際に、私も使ったことがありますが、ぜひ、以下のサービスを利用されては、いかがでしょうか。
もし、あなたが、以下の4つの内一つでも該当するのであれば、ぜひ、続けてお読みください。。
あなたの理想の平屋を建てるために、まずは、こちらの平屋特化サービス(無料)を利用されては、いかがでしょうか。
■見積もり依頼と間取りの作成を、ハウスメーカー、工務店に一括依頼できます。
■住宅展示場にも行かず、各社の担当と話も一切しないで、ご自宅で情報収集できます。
■気になる間取りプランを提案したところとだけ、話を進めればいいだけです。
■気に入らなければ、メールで断るだけです。(気まずい電話も不要)
■正式契約しなくても、いくら見積もり、間取りプランをとっても全て無料なので、気軽に依頼をするといいです。
理想の平屋を建てるポイント→詳細
著者情報:
村上悠
レリッシュプラン株式会社:代表
自宅を三井ホームで建て、さらに賃貸物件の平屋ガレージハウスを建てる等、新築の家づくり経験があります。
さらに、複数の賃貸物件についても、空室対策として何度もリフォームを行ったことがあります。
そういった家づくり、リフォーム経験で得た気付き、知識等を、記事にしていきたいと思います。
家づくり、リフォーム等に役立つであろうと、資格も取得しました。
賃貸業など不動産ビジネスに役立つであろうと、宅地建物取引士に2008年に合格。
また、家づくり、リフォームに色彩は重要ということで、2級カラーコーディネーター(商工会議所)の資格を2019年に取得。
さらに、以前サラリーマン時代に、国内旅行業務取扱管理者の資格も2016年に取得。
記事更新:
■よりわかりやすくするために、「スキップフロアとロフトの違いとは?」、「平屋にスキップフロアが設けるデメリットとは?」の2記事を加え、さらに必要に応じて修正も加えました。(2023/2/1)