村上悠です。
自宅、賃貸物件の平屋ガレージハウスを建てるなど、家づくり経験があります。
さらに、経営する複数の賃貸物件のリフォームを何度も行ったことがあります。
その経験をベースに記事を書こうと思います。
今回は、瓦屋根のメリットとデメリットについて解説します。
沖縄の屋根瓦の工事業者の方から、当サイトにお寄せいただいた、瓦屋根に関するご意見ですが、かなり参考になりますよ。
昨年(2019年)9月に、千葉県を襲った台風15号による大規模停電、家屋の被害は本当にすごかったです。
台風で被害を受けた屋根にブルーシートをかける光景は、今でもよく覚えていますが、本当にひどかったです。
暴風で、瓦屋根が飛び、損壊を受けた映像が、毎日のようにニュースで流れ、それにより、私の瓦屋根に対する印象が、かなり変わりました。
瓦屋根は、強風に弱く大きなデメリットがあるのではないかと思うようになりました。
おそらく、私と同じように感じている方は、多いのではないでしょうか。
しかし・・本当に瓦屋根は、問題なのでしょうか?
今回、沖縄の屋根瓦工事業者の方から、ご意見をお寄せいただきましたので、ご紹介します。
その上で、瓦屋根のメリット、デメリットも解説していきたいと思います。
家づくりに役立つと思いますので、ぜひお読みいただければと思います。
今だからこそ見直されるべき瓦屋根。あなたの希望される家づくりにも瓦を。
昨今、地震や台風等のニュースの映像では被害にあった家屋の映像では崩れさった屋根瓦の映像が良く流れています。
最近流行りのガルバと呼ばれる鉄板材の屋根や昔からハウスメーカー御用達のカラーベストの屋根材は重量も軽く費用も瓦に比べ安価な事から現在では新築屋根の主流材料となっています。
それに比べ瓦という材料は費用も高価になり、耐震性や耐風性も悪いイメージがつきまとい、若い方には古くさいイメージを持っておられる方も多いかもしれません。
しかし考えてみてください。
未だに瓦という材料が使われているのかという事を。
それは日本の風土に合っているからなのです。
日本という国は島国であり、湿度の高い国なのです。
そんな日本という国で瓦という材料が生まれたのです。
鉄板屋根やカラーベストという材料は平面素材のために屋根と密着した形状になっています。
屋根と屋根材が密着しているため、結露が起こりやすく、屋根の下地は常に湿度が高い状態となっており、長い年月がたつと非常に腐り易くなっているのです。
その点、瓦という材料はS字型の形状をしており、屋根の下地と密着しない事から通風性があり、下地の結露を防ぎ、長い年月がたっても腐りにくい状態を保ちます。
また問題とされている耐震性や耐風性ですが、昔の家屋に比べ、審査基準が厳しくなり、使われる材料が進化した現代の新築は耐震性が高く設計されています。
耐風性に関しても現代の瓦は防災加工という処理が施され、使われる釘もスクリュー形状に進化しているため非常に高いものてなっております。
ニュースの映像で流れているものは古い家屋が大半で、最近の家屋では多少の天災で、あのような感じて倒壊する心配は少ないのです。
また、外観面でも洋風瓦等も開発されており、西洋のレンガを創造させるような温かいイメージの瓦もあり、若い方の今風の外観を希望されている方にも対応できていると思います。
湿度に強いという事は長持ちするという事に結びつきます。
多少新築時の費用がかさんでも長く快適に過ごせるマイホーム、これから新築の家づくりを検討されている方がいらっしゃいましたら古くから日本で親しまれている「瓦」という材料も検討してみては如何でしょうか?
申し遅れましたが私は屋根瓦工事業者を生業としているものです。
普段触れあっているからこそわかる瓦屋根のメリット。
そんな想いを伝えたく執筆させていただきました。
貴重なご意見を、ありがとうございました。
瓦屋根に対する印象が、これにより変わりました。
次のパートでは、瓦屋根のデメリットとメリットを、私なりにまとめたいと思います。
そもそも、本記事で解説する瓦屋根の種類とその特徴について解説しておきます。
いわゆる瓦屋根の瓦には、いくつか種類があります。
本記事で取り上げる瓦屋根は、粘土瓦(和瓦)であり、金属瓦やスレート瓦ではありません。
以下、粘土瓦(和瓦)について、メリット、デメリットについて解説します。
ちなみに、前のパートでご紹介した、瓦工事業者の方のご意見も、この粘土瓦(和瓦)についてのものです。
種類 | 特徴 | |
---|---|---|
粘土瓦(和瓦) | 陶器瓦 |
粘土を瓦の形にかたどり、釉薬をかけて、高温で焼き上げた瓦です。 |
粘土瓦(和瓦) | いぶし瓦 |
粘土を瓦の形にかたどり、何もかけずに焼き上げ、その後“むし焼き”(燻化工程)し、表面処理(塗装)をした瓦です。 |
それでは、瓦屋根にのデメリットについて解説します。
瓦屋根のデメリット:
瓦屋根は、陶器であるため、他の屋根材に比べ、どうしても重くなります。
屋根は重量が軽いほど、建物の揺れが小さくなります。
そうなると、重い瓦屋根の場合、建物の揺れが大きくなり、耐震性が弱いように思えますよね。
しかし、そんなに単純な話ではありません。
実は・・
地盤がよくないとか、家の基礎が弱く、梁や柱が細く壁の量が少ない、建物自体の躯体が弱かったり古かったりするケースでない限り、瓦屋根の重量で家が倒壊するケースは少ないのです。
そもそもこういう問題のなる建物の場合、軽い屋根材であっても、地震では倒壊するリスクが高いです。
昭和56年に建築基準法の大改正があり、耐震基準が大きく見直されたのはご存知かもしれませんが。
それ以降の建物であれば、瓦屋根の重量が原因で倒壊することは、まずありません。
耐震性は、屋根材の重量ではなく、むしろ、建物の躯体の強度によります。
新築で瓦屋根を使うとなると、他の屋根材の場合より、費用が高いです。
どうしても瓦屋根の施工は、手作業になるので、初期費用は高くなります。
ただし、瓦屋根は耐久性が高く、メンテナンス費用が安いので、全体的に、確認する必要があります。
その家に、どれくらいの期間住み続けるのか、ライフプランも考慮し、費用を検討する必要があります。
なお、耐久性、メンテナンスについての、瓦屋根のメリットは、次のパートで解説します。
次に、瓦屋根のメリットについて解説します。
瓦屋根のメリット:
瓦屋根は、耐久性に優れています。
高温で粘土を焼いて作られた瓦は強度もあって、耐久性は、かなりいいです。
色の劣化もなく、一番長持ちするのが、瓦屋根です。
瓦のメンテナンスは、ほぼ必要なく、費用も、ほぼかかりません。
瓦以外の部材のメンテナンスについて、きちんと対応していれば、瓦自体のメンテナンスは必要なく、費用もかかりません。
ちなみに、瓦の下に敷く防水シートを張替えても、瓦は、そのまま再利用し、使い続けることが可能です。
一般的に、瓦屋根は、純和風の家に使われると思われている方も多いと思います。
しかし、瓦屋根のデザイン・カラーも豊富で、洋風でモダンな家にも合う瓦も多数あります。
瓦は、釉薬によっていろんな色を出せるので、本当にカラーは、いろいろです。
カラーも豊富、デザインも多数さるので、その家にあった瓦屋根を選ぶことで、家の外観を何倍もおしゃれにすることができます。
土砂降りの雨なんかですと、雨音が、室内にいて、気になることがあると思います。
人気のガルバリウム銅板の屋根がありますが、雨音はかなり大きくなり、部屋で会話する声が、聴きとりにくくなるほどです。
それが瓦屋根だと、遮音性が高いので、ほとんど気にならず、ひどい雨の日でも快適に過ごせます。
瓦は断熱性が高く、それ自体に断熱材と同じ働きがあります。
熱伝導率のテストをしても、スレート系や金属系の他の屋根材よりも、明らかに瓦は断熱性に優れています。
瓦屋根の家は、夏涼しく、冬暖かく、快適であり、冷暖房費も安くすむと言われるのは、瓦の断熱性によるからです。
この快適性が高いというのも、瓦屋根のメリットです。
屋根の裏側の結露を、ご存知でしょうか?
雨漏りは、天井や柱のシミ等の何らかのサインでわかりますが、結露は、屋根裏に行かなければわからないので、なかなか気付きません。
結露により、建物自体が腐ったり、傷みます。
屋根瓦は、そういった結露の発生をしにくくしてくれます。
詳細な理由については、最初にご紹介した、屋根瓦工事業者の方のご意見をご確認いただければと思います。
以上が、瓦屋根のメリット・デメリットです。
最後に、まとめです。
新築やリフォームで屋根材を選ぶ際は、各屋根材についての特徴やメリット・デメリットを比較してみることも重要です。
より多くの屋根材を比較し検討してみてください。
その際には、ぜひ、瓦屋根についても、本記事を参考にして、ご検討いただければと思います。
あなたのお住まいに最適な屋根材を選び、家づくりを成功させていただければと思います。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
もし、あなたが、4つの内一つでも該当するのであれば、ぜひ、最後までお読みください。
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著者情報:
村上悠
レリッシュプラン株式会社:代表
自宅を三井ホームで建て、さらに賃貸物件の平屋ガレージハウスを建てる等、新築の家づくり経験があります。
さらに、複数の賃貸物件についても、空室対策として何度もリフォームを行ったことがあります。
そういった家づくり、リフォーム経験で得た気付き、知識等を、記事にしていきたいと思います。
家づくり、リフォーム等に役立つであろうと、資格も取得しました。
賃貸業など不動産ビジネスに役立つであろうと、宅地建物取引士に2008年に合格。
また、家づくり、リフォームに色彩は重要ということで、2級カラーコーディネーター(商工会議所)の資格を2019年に取得。
さらに、以前サラリーマン時代に、国内旅行業務取扱管理者の資格も2016年に取得。